異動したばかりで退職するとなると周りに気が引けたり悪い気持ちになることもあると思います。しかし、異動したばかりで退職することは、悪いことではなくタイミングが良いかもしれません。
この記事では、異動いたばかりで退職することのメリットやデメリットなどについて紹介します。
- 結論:異動したばかりで退職することは問題ない
- 異動したばかりで退職するメリット2選
- 退職代行を選ぶ際は、追加料金の有無を確認
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異動は原則拒否できない
正社員で会社で働く以上、人事異動は避けることができません。
企業には、人事権というものがあり、労働者に対して懲戒解雇や配置命令などの権利があります。
雇用契約書に人事異動の有無に関しては記載されており、異動ありとなっている場合は拒否をすることが難しくなります。
その為、自分がどんなに望まない異動だったとしても、正当と思われる理由がない限り、拒否をすると命令違反という形になってしまいます。
命令違反と捉えられると、降格や減給の対象になったり、最悪の場合懲戒解雇になる可能性があります。
懲戒解雇となると、次の転職が難しくなったり、失業手当の受給に不利にはたらく可能性もありますので、異動を拒否したい場合は、しっかりと判断を行ない、自己都合退職も視野に入れる必要があります。
異動したばかりで退職することは問題ない
法律上では全ての労働者に、退職の意志を伝えて2週間がたてば、退職することができるという権利があります。それは、申し出後2週間以降のシフトが決まっている場合でも可能です。
しかし、法律上では退職可能であっても、それぞれの職場によって「退職の1か月前に申し出が必要」などのルールが決まっている場合も有るため、そのようなルールは守るべきです。
入社前に、契約書などで退職のルールなどを確認しておきましょう。
異動したばかりで退職したいと思う理由をご紹介
「異動したばかりだけど想像していた業務内容と違った」「希望していた異動先にならなかった」等の理由で新しい環境にストレスを感じ、異動したばかりでも退職したいという人は少なからずいると思います。
そのような悩みを持つ人はどんな理由があって退職したいと思うのか、大きく分けて4つ紹介します。
今悩みを持っている方は、今後対策を考えていくために、具体的に何にストレスを感じているかを紙に書き出し見える化することもおすすめです。
理由①仕事を一から覚えなおさないといけない
異動すると業務内容が大きく変わるため、1から新しく覚えなおす必要があります。同じ職種であれば過去の経験などが活かせる可能性がありますが、職種が変わる異動の場合、転職と同じようなものです。
自分が希望していた異動先であれば、1から覚えなおすとなってもモチベーションを保てる可能性がありますが、希望していなかった異動先の場合は、精神的な負担が大きくなります。
また、新入社員のように1から十分な教育を受ける時間は設けられず、即戦力として期待されるプレッシャーもあり大きなストレスになります。
理由②人間関係を最初から構築し直す必要がある
異動前の部署では、入社してから一緒に仕事をしてきた同僚や上司で少しずつ人間関係が築けてきたにも関わらず、異動によってまた1から周りの人を知り関係を構築する努力が必要になります。
会社勤めの人にとって人間関係は最も精神的ストレスがかかる要因になります。実際、転職理由で最も多いのが人間関係によるストレスです。エン・ジャパンによる調査を参考
異動先の業務内容がどれほど自分のやりたいことでも、人間関係による悩みで転職せざるを得なかったという人は多いようです。
今、人間関係で悩んでいる方は一人で抱え込まずに、相談しやすい人に話してみることをおすすめします。
理由③キャリアアップが狙えない
会社員の方は入社時に「将来はこんな仕事がしたい」「〇年後には昇格したい」など、それぞれ自分なりのキャリアプランを描いている方が多いです。
しかし、異動で全く違う職種になるとそのキャリアプランが一気に崩れてしまいます。キャリアプランが崩れることにより、モチベーションも低下し、仕事にやりがいを感じなくなる恐れも有ります。
また、キャリアプランの崩壊は、結婚などのライフプランにも大きく影響を与えることになります。その後に、理想のキャリアプランやライフプランを描けなくなる人も少なくありません。
理由④異動後、仕事がないから
「異動先の業務内容が忙しすぎる、覚えるのが大変」という方もいる一方、異動先の業務内容が少なすぎて、やりがいを感じない・自分の成長が実感できないなどの焦りを感じる人もいます。
やることが極端に少ないと、「自分は必要ないのか」「仕事ができないと思われているのか」などの孤独や不安を感じることは辛いことです。
特に忙しい業務が好きな人にとっては、苦痛が大きいです。「暇な時間」が多いと、どうしても時間が長く感じてしまうため、毎日仕事に行くことが億劫になってしまう可能性もあります。
- 仕事をする上で何を優先するか考える
- お金よりもやりがいを優先するのであれば、異動後の退職も問題なし
異動を拒否できるケースはあるの?
最初に異動は原則拒否することができないとお話しをしましたが、拒否できるケースも存在しています。
ケース①異動が雇用契約書の内容に反している
雇用契約書内に職種や勤務エリアが明記されている場合、その範囲外への異動を命じることは雇用契約の違反となります。
雇用契約書内に「異動あり」と明示されていた場合であっても、職種やエリアに関する契約内容が優先され、正当な拒否の理由に該当します。
ケース②異動で育児や介護が困難になる
異動対象の従業員に子供や介護が必要な人がいる場合は、異動が育児・介護休業法第26条に抵触する可能性があります。
異動によって育児や介護が困難になってしまい、企業側もそこに対して便宜を図る意思がない場合は、正当な理由として拒否できる可能性があります。
ケース③異動に伴って給与が減額される
基本的に、異動に伴って昇給や昇格するケースが多く、異動を理由として給与が減給されることは基本的にありません。
職種の変更や異動先の最低賃金などという理由で、従業員の賃金が下がることはありません。
その為、就業規則や雇用契約書を確認した上で、給与が減額される理由が見つからなければ、正当に異動を拒否することができます。
ケース④異動の目的が嫌がらせ
異動の中には、特定の従業員へのパワハラ的なものも存在しています。
具体的には、「実務経験の全くない部署へ異動」「通勤時間が倍になる勤務地への異動」などに関しては、合理的な理由を会社側が説明する必要があります。
説明することができなければ、不当な動機が疑われ、正当に異動拒否することができるだけでなく、慰謝料の請求ができる可能性もあります。
ケース⑤異動理由が性別や妊娠
女性労働者の結婚や妊娠、出産を理由にした退職については、男女雇用機会均等法第9条に「認められない」旨が記載されています。
結婚や妊娠、出産をした女性を退職させる目的で異動を命じることも違法となります。
異動したばかりだけど辞めたいと思った時の対処方法
先述した理由などにより「異動したばかりだけど退職したい」「今退職したら他の人に迷惑をかけてしまうかも」「このままこの部署で続けていける自信がない」と思っている方に対処方法を紹介します。
精神的ストレスを感じながらずるずる続けてしまうと、自分のキャリアが台無しになってしまうという恐れもあります。
自分が思い描く理想のキャリアプラン、ライフプランを優先的に考えて、正しい選択をするための参考にしてみてください。
対処方法①なぜ退職したいと思っているのか自己分析する
まずは、自分が退職したい理由を紙やスマートフォンのメモなどに書き出して、悩みを見える化し分析することから始めます。そうすることですぐに解消できる悩みなのか、退職しないと解消できないのかが判断できるようになります。
「何となく嫌だから辞める」という一時的な感情での判断は、あとから後悔してしまう可能性があり危険です。
書き出す際は、何の何が嫌なのかなど細かく分析することで自分が考えていることを整理することができ、それぞれの悩みに対する具体的な対処方法を見つけやすくなります。誰かに相談する際にも、何に対して悩んでいるのか相手に伝わりやすくなります。
対処方法②異動先に良い部分はないのか客観的に見る
対処方法➀で紙などに書き出す際は、異動先の悪い部分だけでなく、良い部分もまとめておくことをおすすめします。
特に「はやく退職したい」と思っている方は、どうしても異動先のマイナス面のみに目を向けてしまいがちですが、後悔しない選択をするためにはプラス面にも目を向け、多面的に分析・判断をしていく必要があります。
職場を退職するかしないかという大切な判断をするためには比較する対象が必要になります。
悪い面、良い面を見える化することで、「よく考えたらいいところがたくさんあるな」と気づけたり、「やっぱり退職が正しい選択だな」と決心することができます。
対処方法③会社を退職する
対処方法を➀、②を実行し、退職することを決心した方は、退職の際のルールを守って退職しましょう。
急に「退職します」と申し出るのではなく、まずは、退職する1か月前までには上司に退職する意思を伝え、最後まで任された業務をしっかりこなしましょう。
人間関係に悩んでいて、1か月間の業務も難しいという方は、有休を消化するなどして対応しましょう。
転職や退職を考えている方は、退職までの業務をどうこなすのか、有休を消化するのか、退職後はどうするのかなど、計画的に進めていくことが大切です。
- 退職する前に次につなげる行動をする
- 退職しないでもやりがいを見つける
退職を言い出せない場合は退職代行を使うのもアリ
自己都合で退職する場合や「パワハラ」「セクハラ」などのハラスメントで直接上司に退職を言い出せない場合は、一人に悩まず第三者に依頼することで簡単に解決することができます。
退職を言う時は、人に気を使ったり上司に怒られてしまうのではと考えたりしますが退職代行を使えば、気にせず退職することができます。
退職代行を使えば即日退職も可能
退職代行は、ある一定額を退職代行会社に支払いをすれば退職までの交渉として「有給取得」「企業からの物品返却」「退職届」など退職に関わる全ての業務を請け負ってくれます。
そのため、退職者は気軽に退職をすることができます。有給が残っていない、1日でも早く退職したいという方でも退職代行を利用すれば即日退職することができます。
異動したばかりで退職するメリット
部署異動した初期は、周りに挨拶をおこない日常業務を教えてもらいます。日々、初めてのことにストレスを感じることも多く引き継ぐ側や仕事を教える側のストレスがかかります。
そのため、部署によっては「すぐに辞めたい」と感じる人もいます。異動後に退職するメリットについて2つ紹介します。
メリット①引継ぎが少なくて済む
異動した後、直後(1~3ヶ月)に退職する場合は引継ぎが終わっていない場合や前任者が、まだ仕事を覚えているためもう一度引継ぎをしてくれる場合があります。
引継ぎをしてもらったばかりで、退職するのは気が引けると思う人が多いのですが合う仕事と合わない仕事があるので、見切りをつけて退職することも重要です。
異動後の退職が早ければ、重要な業務に携わっていない場合が多いので他の人の負担も軽く済みます。
メリット②辞める事が決まれば人間関係を構築しなくて済む
異動したばかりであれば、人間関係はまだ築けていないことが多いです。「退職したい」と考え始めた場合は、「いつのタイミングがいいかな」「迷惑かな」などを1人で考えず、できるだけ早いタイミングで決断することをおすすめします。
人目を気にしてしまう方もいますが、そこまで人間関係が築けていない人のことを深く掘り下げたり、悪くいったりする人はほとんどいないはずです。
何年も一緒に働いている同僚などがいる場合は、退職の際に精神的に辛くなることも有りますが、異動したばかりであれば、そこまで気にする必要はありません。
異動したばかりで退職するデメリット
異動したばかりで転職するデメリットの1つに、転職活動の際に不利になりやすいといわれることが多いです。異動したばかりで退職したという事実は、自分の経歴として残ることになります。
転職活動の際に面接で聞かれることもあるため、退職に至った経緯を話せるようにしておきましょう。面接官に理解してもらうことが重要です。
異動直後の転職が不利になるとは一概には言えず、その経緯や転職の動機、書類の準備次第です。退職の経緯を説明する上で、紙などに書き出した内容が活用できそうですね。
デメリット①退職日まで職場に居づらい
異動したばかりの部署では、人間関係が築けていない状態であるため、中には、「入ったばかりなのに辞めるんだ」などとあまりよく思わない人もいるかもしれません。
また、長い間勤めた部署を退職する場合とは異なり、送別会や花束をもらうこともなく、さみしいかもしれません。しかし、そんなことを気にするのはたったの1〜2か月間のことです。
人目を気にする必要はありません。有休を消化するなどして、その間に自分の思い描くキャリアプラン、ライフプランを実現するための行動を取りましょう。
異動を理由とする退職の進め方
異動に納得できない場合は、退職届を提出して退職の意向を伝えます。
急遽の退職は周囲に迷惑をかけてしまう為、会社への配慮を忘れずにスケジュールを計画しましょう。
転職活動は約1~2ヶ月程度はかかると想定し、短期集中で臨む様にしましょう。
転職エージェントのサポートを受けながらの転職活動が効率的です。
上司が理由ではなく、人事異動が問題であると冷静に伝える様にしましょう。
この際の理由は「一身上の理由により」で問題ありません。
トラブルのケースなどをリスト化できれば尚親切でしょう。
また周囲への挨拶や貸与品の返却などもしっかりと行ないましょう。
異動後に退職するおすすめのタイミングをご紹介
異動後に上司に退職を止められたり、引継ぎをしたばかりで退職するのは悪いと思うことで最適な退職日を誤る場合があります。
退職日がずれることで、自分が計画していた転職計画などの支障が出て思うように次に進めないこともあります。
異動後に退職するタイミングは、3つあるので参考にしてください。
タイミング①12月末・3月末(通常の退職時期)
年度末や企業の決算末には、人事異動や定年退職する人が多く出る時期です。そのため、企業側も欠員補充のために採用活動をしたり引継ぎ業務をおこなったりしているので、周りに迷惑をかけずに退職できる場合があります。
また、忘年会などの企業間のイベントも多く社外の人に辞めることを伝えることもできます。
タイミング②大きな仕事が始まる前
大きな仕事に配属されたり、プロジェクトのリーダーに選抜された際は2年から最長10年くらい拘束されることがあります。
仕事が始まってしまうと辞めるタイミングが、難しく何年も継続して仕事を続けることになります。また、リーダーなどに選抜される場合は、代替の人を準備するために数か月かかったり引き継ぎの量も多く簡単に辞めることが難しくなります。
そのため、大きい仕事に配属される前に退職することで周りに迷惑をかけず退職することができます。
タイミング③会社の閑散期
繁忙期に退職をおこなうと、引継ぎと業務で仕事が過多になる場合がありますが、仕事が落ち着き閑散期に入ったタイミングで、退職を提出することで引継ぎに時間を取れたり周りに迷惑をかけず退職することができます。
全く迷惑をかけずに退職することは難しいですが、可能な限り迷惑をかけずに退職することは社会人としてのマナーになります。
異動したばかりだけど退職したい!まとめ
円満に退職したいのであれば、上司からの意向や引継ぎなどを考慮する必要があります。
しかし、部署異動後に「本当にしたい仕事ではなく、これから2年以上もこの仕事をするのは嫌だ」「引継ぎしてもらったけど、新しい職場の方が待遇が良い」など異動後に違和感がある場合は遠慮なく退職をしましょう。
企業は、従業員を守ってくれないので異動したばかりでも違和感がある場合は退職することをおすすめします。
- 内容①:異動後の違和感があれば退職
- 内容②:退職代行を使って退職すればストレスなく退職できる
- 内容③:1人抜けても会社は、運営できる