退職代行を活用して退職するとき「引き継ぎはどうすればいいのか」と気になる人もいますよね。
結論から言うと、退職代行を使えば、引き継ぎをしなくても退職可能です。
今回は引き継ぎなしで退職できる理由や、引き継ぎをしないリスクなど
退職代行を利用する前に知っておきたいポイントを解説していきます。
引き継ぎの際に起こりうるトラブルを紹介するため、退職代行を活用しながらうまく退職できるようになります。
- 結論:退職代行を使えば引き継ぎ無しで退職が可能
- 退職代行を利用する際に抑えておきたい引き継ぎのポイント
- 退職代行を選ぶ際は、「交渉権」を持つ【労働組合運営】の業者がおすすめ
- 退職代行OITOMAなら労働組合運営で納得いくまで会社と交渉が可能!
退職代行を使うと業務の引き継ぎなしで退職できる!その理由を紹介
Iさん
Uさん
オイトマスタッフ
引き継ぎせずに退職されることは会社側としては大変受け入れがたいことでしょう。
しかし退職代行サービスを利用すれば実質引き継ぎなしで退職可能です。
もちろん引き継ぎが完全にゼロにならない場合もあります。
その場合でも会社に出社して後任を教育したり、取引先対応をしたりする必要はなくなるので、
退職代行を利用すれば「引き継ぎは実質ゼロ」と思っていいでしょう。
ここでは「引き継ぎゼロ」を実現できる理由を紹介します。
- 退職日まで有給休暇を利用するため
- 労働者の義務に引き継ぎが入っていないため
理由①退職日まで有給休暇を利用するため
民法第627条では「雇用は、解約の申し入れの日から2週間を経過することによって終了する」
と定められています。
そのため、雇用期間の定めのない正社員の場合「辞めます」と申し出てから2週間経てば退職可能となります。
さらに労働者には「有給休暇を取得する権利」が労働基準法第39条で認められています。
つまり退職を申し出たときに2週間分の有給が残っていれば、その日から出社しなくてもいいことになります。
労働基準法で正社員の年次有給休暇は以下のように定められています。
- 継続勤務年数が6カ月かつ、全労働日の8割以上勤務のすべての労働者は、有給休暇の付与対象者となる。
- 年間有給休暇付与日数が10日以上の労働者には、そのうち5日間について確実に取得させる義務がある。
- 有給休暇は2年間で失効し、最大で35日の保持が可能である。
- 有給休暇の付与を怠ると法令違反となり、厳しい罰則が科される。
年次有給休暇の付与日数(正社員)
勤続年数 | 6ヶ月 | 1年6か月 | 2年6か月 | 3年6か月 | 4年6か月 | 5年6か月 | 6年6か月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
付与日数 | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
会社が「うちに有給なんてない!」と言っても通用しません。
もし有給が残っていなくてもどうしても出勤したくない場合は、病気などの理由で
欠勤として対応してもらえます。
しかし「どう動けばいいかわからない」と悩んだ場合、まずは退職代行に相談してみましょう。
理由②労働者の義務に引き継ぎが入っていないため
退職するときは担当していた業務を後任へ引き継ぎ、職場に支障をきたさないようにするのが
退職の一般的なルールです。
ところが理由①で説明した通り、民法627条には退職の申し出をしてから2週間以上経過すれば退職可能です。
つまり、法律では引き継ぎの義務はどこにも定められていません。
業務の引き継ぎをしないことは法律で罰せられません。
仮にあなたが退職日までに到底処理しきれない引き継ぎ資料の作成を求められたとしても、
それをこなすために退職日を延ばしたり、有給をあきらめて出勤したりする必要はありません。
退職の際に業務を引き継ぎするタイミング
いざ引き継ぎといってもどのタイミングでどのように進めていくのがいいのでしょうか?
- 業務の引き継ぎ期間は1-3か月に設定されている会社が多い
- 退職日の3日前までに引き継ぎは終わらせておく
引き継ぎは通常業務と並行しながら行わないといけないので、意外と時間が取れないものです。自分の担当している業務を整理し、「どれを」「いつまでに」「誰に」引き継ぐのか計画して効率よく進めていきましょう。
業務の引き継ぎ期間は1-3か月に設定されている会社が多い
多くの会社は就業規則で「退職の申し出をする期間」を1-3か月前に定めていることが多く、引き継ぎの期間も同じように1-3か月のところがほとんどのようです。
その職場の状況や職種にもよりますが、退職する日が決まったタイミングで引継ぎを始めるのが一般的です。
引き継ぎは通常業務と並行して行わなくてはいけません。
さらに実際に後任に教える前に資料を作成する必要もあるでしょう。
そのため退職日まで3か月だとしても、実際に後任に引き継ぐ時間は
2週間程度と短い可能性もあるので計画的に進める必要があります。
引き継ぎ資料の作成
自分の業務の流れを書面にします。1日、1か月、1年の基本的な流れや案件別、顧客別などにまとめられていると、後任に業務内容が伝わりやすく円滑に引き継ぎが進められます。またすでにマニュアルや手順書がある場合は、内容を確認し必要があれば更新するようにしておきましょう。
業務の説明
引き継ぎ資料を使って、後任に業務内容を説明していきます。
取引先に新しい担当者を紹介
必要があれば自分が担当していた顧客や取引先に新担当者と出向いて挨拶をします。サービス業や営業職などでは大切な引き継ぎの一つです。
もし退職までに後任が決まっていない場合は、「いつ」「誰が」見てもわかるよう引き継ぎ書を作成しておきましょう。また上司や同僚に業務の内容を伝えておくのも効果的です。
退職日の3日前までに引き継ぎは終わらせておく
引き継ぎは退職日の3日前までに終了できるようなスケジュールを組んでおきましょう。
余裕をもってスケジュールを組んでおけば、予定外の業務が入ったり
計画通りに後任との時間が取れなかったりしたとしても、3日あればある程度の対応が可能です。
- 残務処理をするにはどのくらいの日数が必要か
- 後任者に業務を引き継ぐのにどのくらいの時間がかかるか
- 担当者交代の挨拶訪問をしなければならない顧客や取引先はいくつあるか
スケジュールは一度たてたらそのままにせず、進捗状況によっては修正をおこなって引き継ぎを進めていくようにしましょう。
退職の際に業務の引き継ぎをしたほうがいいケースをご紹介
退職代行サービスを利用すれば、引き継ぎをせずに退職可能です。しかしなかには業務の引き継ぎをしたほうがいいケースもあります。確認していきましょう。
- 就業規則に引き継ぎの必要性が記載されている
- 無断欠勤を続けていて引き継ぎをしないと会社に損害が出る
上記の場合は引き継ぎしないまま退職してしまうと、後からトラブルになる可能性も考えられます。退職代行サービスに依頼する前に、自分が引き継ぎをしたほうがいいケースに当てはまっていないか確認しておきましょう。
就業規則に引き継ぎの必要性が記載されている
引き継ぎの必要性に関しては、就業規則に記載されていることも多くあります。
まずは自分の会社の就業規則を確認するようにしましょう。
会社側からすれば貴重な労働者に退職してほしくないですし、
せめて業務の引き継ぎはしっかりしてほしいと考えるのは当然のことです。
そのため就業規則の退職に関する事項に「社員は退職時に、業務の引継ぎをすみやかに完了させなければならない」という規定を設け、業務の引き継ぎがなかった場合のことが決められています。
・引き継ぎをしなかった場合、退職金が減額される
・退職金をもらえる要件に、引き継ぎをすることが含まれている
・最後の給与が口座振込ではなく、直接手渡しになっている
・引き継ぎをしないと、退職ではなく懲戒解雇になる
退職金は法律で決まっているものではないので、会社側の就業規則によって支給の可否や減額の要件は決定できます。また懲戒解雇になってしまうと、転職するときに不利になる可能性があるので就業規則の確認は必ず行いましょう。
無断欠勤を続けていて引き継ぎをしないと会社に損害が出る
退職の意志を伝える前からずっと無断欠勤を続け、会社からの出社の要請も無視し続けている場合、
会社には損害が発生しています。
「担当者不在のため、取引先に対応できない」や「案件がストップしてしまい、契約解除された」
というようなことが起きているとしたら、深刻な損害です。
特にあなたが、会社の大きなプロジェクトを担当しているのだとしたら、
より一層引き継ぎの重要性は高まります。
引き継ぎせずに退職して会社に大きな損失を出してしまったら、
最悪の場合は損害賠償請求されることも考えられます。
無断欠勤と引き継ぎなしは信用を失う可能性も
無断欠勤や引き継ぎ無しでの退職は、社会人としての信用問題に直結します。
上司からのパワハラを受け、心身ともに疲弊している場合や、あきらかに会社側に問題があっての
退職の際はやむを得ない選択になります。
しかし企業に所属する社会人としては、無断欠勤や引き継ぎ無しでの退職はできる限り避けましょう。
今回は無断欠勤して引き継ぎをせずに退職できたとしても、どんなところで過去のつながりが
出てくるかはわかりません。
もしかしたらあなたが次に働く会社の取引先が、今回退職した会社に該当する可能性もあります。
したがって、退職する際はもちろん働く上でつねに勤務態度に注意をはらうと、退職や転職のタイミングでも良い効果をもたらします。
退職時に引継ぎを行う際に出社する必要はない
ここまで退職時の引き継ぎについて解説してきました。
殆どのケースで引き継ぎをしなくても辞められる一方で、状況によっては最低限の引き継ぎをした方がいいこともあります。
特になるべく円満に退社したいと考えているのであれは、引き継ぎは重要です。
ですが、引き継ぎのために必ず出社しないといけないというわけではありません。
職種やポジションにもよりますが、LINEや電話、メールなどで伝えたり、情報を共有することでも引き継ぎは十分に可能です。
人間関係などが原因でどうしても出勤はしたくないけど、引き継ぎはしておきたいといった場合におすすめです。
また、どうしても直接話して引き継ぎたい同僚などがいる場合は、仕事終わりに別の場所で待ち合わせするなどして引き継ぐ方法もあります。
退職の際に業務の引き継ぎをしなくても良いケースをご紹介
引き継ぎをしたほうがいいケースがわかったところで、今度は引き継ぎをしなくてもいいケースを
ご紹介していきましょう。
こちらにあてはまれば、安心して退職することができます。
自分の仕事は全て終わっており業務が滞りなく進む
引き継ぎの目的は「後任者が同じ仕事をするときに困らないようにするため」です。
いま担当している仕事が退職前に完了し、かつ継続しない場合は引き継ぎをする必要はありません。
またその仕事に関して、あなた以外に詳しい人がいたり、
すでにマニュアルがあったりする場合も引き継ぎしなくても問題ありません。
ひょっとしたら「後任が来るまで待ってほしい」と引き止められることもあるかと思います。
しかし、その仕事に詳しい同僚がいるならば後任を待たずに退職しても支障はありません。
ただし辞めた後にも同僚たちと良好な関係を築きたいのであれば、自分の連絡先を知らせておき、
何かあったときには対応できるようにしておくと良いでしょう。
会社に引き継ぎなしの了承を得ている
会社と交渉して「引き継ぎをしなくてもいい」という了承を得るケースです。
退職代行サービスは依頼者に代わって退職の意志を伝えるだけでなく、引き継ぎの交渉も可能です。
ただし退職代行業者の中には、会社と交渉ができない「非弁業者」が存在します。
非弁業者に依頼した場合、会社と交渉できないので「引き継ぎなしの了承」を得ることはできません。
引き継ぎなどの交渉を希望するなら、交渉権のある労働組合か弁護士が運営元の退職代行業者に依頼するようにしましょう。
運営元 | 退職に関する交渉 |
---|---|
労働組合 | できる |
弁護士 | できる |
民間企業 | できない |
退職代行を利用して会社を辞めるまでの流れ
ここで、退職代行を利用して会社を辞めるまでの流れを説明します。
料金の支払いが終わったら、退職代行業者と必要な情報を共有します。
- 依頼者の個人情報(氏名、生年月日、電話番号、雇用形態、勤続年数など)
- 会社の情報(会社名、電話番号など)
- 会社に連絡してほしい日時、
- 希望の退職時期
- 引き継ぎ、未払残業代、有休消化など会社と交渉してほしいこと
引き継ぎをせずに退職した際に発生するリスク・トラブル
退職代行サービスを利用すれば、実質引き継ぎをせずに退職できます。しかしリスクやトラブルが全くないとはいえません。引き継ぎをしないで退職した場合どのようなリスクやトラブルがあるのか、退職代行を利用する前に把握しておきましょう。
- 会社から損害賠償請求をされる
- 退職金が減額される
- 退職後に会社から直接連絡が来る
会社から損害賠償請求をされる
損害賠償請求するには「労働者が引き継ぎをしなかったため、会社が損害を被ったこと」の因果関係と「労働者に悪意があったこと」を明確にする必要があります。さらに弁護士費用、裁判費用、そのほか時間や手間などがかかるため「引き継ぎをしなかった」というだけで訴訟を起こされることは、あまりありません。
しかし引き継ぎをしなかったことで会社が損害を被った場合、会社から損害賠償請求を受ける可能性があります。
急な退職で取引先からクレームが来た
取引先から契約を解除された
引き継ぎがなかったため大事なプロジェクトが潰れた
こうした事態を未然に防ぐためには、会社との交渉ができる退職代行業者に依頼したほうが賢明です。
就業規則に記載がある場合は退職金が減給されることも
退職金は法律で決められているのではなく、会社それぞれで定めた制度です。そのため「どのくらいの勤続年数」で「いくら支給するか」は会社ごとに違います。就業規則の退職金支給の要件として、引き継ぎがない場合「退職金を減額する」や「退職金を支給しない」と明示されていると、もらえる退職金は引き継ぎをしたときより少なくなります。
しかし就業規則に退職金の減額についての記載がない場合に退職金が減額されるのは不当です。まして「退職代行サービスを利用したから」という理由で退職金を減額されることはあり得ないのです。
退職後に会社から直接連絡が来る可能性がある
引き継ぎをしていなかった場合、退職後会社から直接連絡が来る可能性もあります。担当していた仕事に詳しい人があなた以外にいなかったり、後任者が不慣れだったりすると、業務を進めるために電話やメールで連絡をしてくるでしょう。退職できたのにまた会社に関わるのは嫌ですよね。そうならないためには引き継ぎ書を作成しておくのが1番です。
また取引先から直接連絡があることも考えられます。取引先が会社に連絡したらあなたは退職し、会社では誰も引き継ぎをしていない。やむなくあなたのプライベートの連絡先に直接連絡するという場合です。取引先からの連絡を防ぐためにはまず後任にちゃんと引き継ぎ、取引先にも「今後は後任の○○が担当します。よろしくお願いいたします。」と挨拶しておくようにしましょう。
そして取引先担当者は、あくまでも仕事上の相手です。退職後に以前の仕事のことで個別に連絡をとっているとバレては、退職先から指摘を受けてしまいます。したがって、取引先の担当者にはできるかぎりプライベートの連絡先を教えないようにしておきましょう。
早く退職をしたくても「3つのマナー」は大切にしよう
通常、退職を決めた際は「できる限り早く辞めたい」と思いますよね。
特に人間関係に問題があったり、体調面に不安を感じた退職の場合は1日でも早く退職したいと感じます。
しかしあまりにも雑でマナーのなっていない退職は、会社側の損害はもちろんあなたの心象を悪くします。
ここでは退職する際に守りたい3つのマナーについて解説します。
「退職報告の時期」「引き継ぎ」「感謝」をしっかり守り、双方ともに気持ちのいい退職を心がけましょう。
守るべき3つのマナー
- マナー①最低でも1ヶ月前には退職を伝える
- マナー②引き継ぎの書類を作成して後任へのフォロー
- マナー③お世話になった人への挨拶
マナー①最低でも1ヶ月前には退職を伝える
企業によっては就業規則に明記されているケースもありますが、退職の意志を伝えるタイミングは重要です。
辞めたいと感じた場合、まずは就業規則の確認は必須ですが、記載のない場合でも
「最低1ヶ月前」に報告を済ませましょう。
「自分はそんなに人に影響を与えるポジションじゃない」と感じていても、
知らないだけであなたが退職することで人員配置を変えたり、求人を出して人を増やす可能性もあります。
したがって、遅くとも1ヶ月前までに退職を伝えると企業側は求人を出したり
異動の段取りを組みやすくなるためスムーズな退職が叶います。
また退職の意志を直前に伝えると周囲が混乱し「数日でいいから延ばしてほしい」と
退職日の延長の可能性もあります。
最悪の場合、退職日をどんどん延ばされて辞められない状況も考えられます。
そのため退職の場合は期間に余裕を持たせると確実に退職可能です。
マナー②引き継ぎの書類を作成して後任へのフォロー
退職の際は引き継ぎをできるかぎりおこないましょう。
直接的な引き継ぎが難しければ、書類を作成して渡す形でも構いません。
あなたがいなくなった後に会社が不利益を被らないために引き継ぎは必要です。
また営業担当の場合、取引先への連絡も欠かさずに。
あなたの後任となった人が取引先に不信感を抱かれることがないように、自身の退職のほか後任の人についても事前に知らせておきましょう。
参考までに、OITOMAのような労働組合が運営する退職代行の場合、引き継ぎの交渉もサポート可能です。
「会社にできるかぎり関わりたくない」と感じている場合、退職代行を活用し引き継ぎをおこなう方法もあります。
マナー③お世話になった人への挨拶
退職日にはお世話になった人への挨拶も欠かさずに。人の縁はどこでつながっているかわかりません。
退職したあとも関わる可能性もあるため最後はきちんと挨拶をして職場を去りましょう。
また営業職の場合、取引先にも挨拶を済ませましょう。次に同業種に転職した際はまた関係性が続く可能性もあります。
「立つ鳥跡を濁さず」を意識することが大切です。
ただし心身ともに追い詰められている場合はこの限りではない
今回紹介した3つのマナーは退職の際に大切です。
しかし仕事が原因で心身に支障をきたしているケースの場合は例外です。
近年では「上司から異常なまでの叱責を受けてうつ病になり退職」「過労で体調を崩して退職」と
仕事が原因で心身にトラブルを抱え退職する事例があとを経ちません。
この場合は何よりもまず「自身の安定」を重視しましょう。
上記のように会社と直接連絡をとりたくない、とれない際にも退職代行はおすすめです。
あなたに代わって退職の意思はもちろん、引き継ぎや手続きも代行可能なため療養しながら退職を進められます。
退職には膨大なエネルギーを必要とするため「自分だけでは無理だ」と感じた場合には、ぜひサポートを検討しましょう。
退職代行を利用して可能な限り安全に退職する方法
Kさん
Tさん
退職代行を利用する理由は人それぞれですが、共通にあるのは「自分で退職を言い出せない状況」であることのようです。会社を辞める時は円満退職が基本です。
パワハラや職場いじめなどで、よほど精神的に追い詰められているような状況でないのなら、
一度は自力で「退職の意思」を伝えることを試みたほうがいいかもしれません。
円満退社出来るに越したことはない
会社を辞める時は円満退職が基本です。自分で退職の意思を申し入れ、
会社と相談して退職時期を決めるようにしましょう。
民法第627条で労働者は「退職の自由」が保障されています。
たいていの会社は話し合いをすれば退職できるはずなので、わざわざお金を払って退職代行に依頼する必要はありません。
もちろん退職の話し合いの中で、退職時期や引き継ぎなど会社の希望を聞かなければいけない部分もあります。円満退職のためにはできるだけでいいので、会社の要望に沿えるようにしましょう。
ただし会社が「退職なんてさせない」「辞めるなら訴える!」などといった脅しに出てきたときは話が別です。
迷わず退職代行に依頼し、一日も早く退職するべきです。
バックレなど非常識な辞め方は避ける
誰もが非常識と思うような辞め方は避けましょう。バックレだけは絶対にNGです。
「どうせ引き継ぎしないのだから、退職代行を使うなんてお金の無駄」と思うかもしれませんが、
バックレと退職代行で退職するのは全く違います。
バックレは「退職の意思」を示していないので、退職ではなく無断欠勤と同じです。
無断欠勤をすると以下のようなリスクが考えられます。
無断欠勤した際のリスク
- 「退職の意思」を確認するために職場から鬼のように連絡がくる
- 職場の連絡を無視し続けると、上司が自宅に来ることがある
- 連絡も上司の訪問も無視し続けると、懲戒解雇になる可能性がある
- 無断退職で会社に大きな損害が出ると、損害賠償請求されるかもしれない
損害賠償請求はめったにされないにしても、懲戒解雇の可能性は十分にあります。
懲戒解雇されると転職先が見つけにくくなるなど、今後の人生にとってデメリットが大きいです。
一方退職代行はちゃんと法にのっとって退職手続きを進めるので、バックレにはなりません。
自分で退職を申し出る勇気がないのなら、退職代行で安全に退職しましょう。
スムーズに退職するためにやっておきたい準備内容
退職前に引き継ぎを行いスムーズに辞めたいといった場合、事前に準備しておくことがあります。
- 引き継ぐ日程を決める
- 引継書に記載が必要な項目を洗い出す
- 引継書またはマニュアルの作成
- 後任の担当に引き継ぎを行う
この4つの準備について解説していきます。
引き継ぎを行う日程を決める
まず始めに決めるのが引き継ぐ日程です。
会社にもよるのですが、出張などがあり後任の担当者などが退職直前でいない場合があります。
引き継いだ後に実際に作業などをして修正する必要がある場合などは、ある程度の日数が必要となります。
事前に引き継ぐ日程を決めておくことで、バタバタしたり引き継ぎが不十分になるといったことを防ぐことができます。
仕事中の引き継ぎが難しい場合などは、休みの日や仕事終わりとなるため、引き継ぎ相手に相談したりして日程を決定するようにしましょう。
引継書に記載が必要な項目を洗い出す
長年働いてきた会社を辞める場合、引き継ぐ量も多くなります。
頭の中で整理できるのであれば、必要ないのですが、引き継ぐ量が多すぎて不安な場合は紙に書き出すなどして引き継ぐ内容を決めていきます。
紙に書き出すことで、どの情報を誰に引き継ぐのか、いつが最適なのかなど具体的な流れも把握しやすくなります。
どうしてもすぐに退職する必要があり、全てを引き継げるかわからないといった場合には、洗い出した引き継ぎ項目ごとで優先度を決めておくといいでしょう。
この作業を行っていると、引き継ぎが不十分で退職後に電話がかかってくるといったことを防げます。
引継書またはマニュアルの作成
自分一人で一つの作業を全て担当しているといった場合、口頭で引き継ぐだけでは不十分になってしまう可能性がります。
このような場合、問題が発生するごとに電話がかかってきたりする可能性があります。
引き継ぐ内容や量によっては引継ぎ書を作ったり、作業のマニュアルを作成しておくと安心ですし親切と言えます。
営業職などの場合はお客様の情報もデータで送るなどして引き継ぎを行いましょう。
後任の担当に引継ぎを行う
引き継ぐ日程や引き継ぐ内容、マニュアルなどが完成したら後任の担当に引き継ぎを行います。
引継書に書いてある内容をそのまま伝えるのではなく、理解してもらいながら一つ一つの作業について今までに失敗した経験や成功するコツなどをわかりやすく解説していきます。
作業を実際にしてみないとわからない場合は、仕事を調整し一緒にやるなどして引き継ぎを進めていくことで、引継ぎ後のミスなどを未然に防げます。
営業職などで取引先などがある場合に関しては、後任の担当社と一緒に回ったり、事前に自分から退職することを伝えるようにしておきましょう。
そうすることで、ちょっとしたミスなどがあっても「最初だから」と許してもらえたりしやすくなります。
失敗しない!退職代行業者の選び方
退職代行を利用して会社を辞めると決めたあとは、どの業者に依頼するかを決定します。
安心して依頼できる退職代行業者を見つけるには、3つのポイントがあります。
- 弁護士によるマネジメントの有無
- どこまで交渉することができるのか
- 退職成功率はどれくらいか
この3つのポイントについて解説していきます。
弁護士によるマネジメントの有無
退職に関する決まりは多く、退職代行サービスを行う場合はそれらの知識を十分に身につけたスタッフである必要があります。
ただし、退職は辞める人の状況により交渉の仕方などが全く異なります。
基本的な決まりはあったとしても、会社側が全ての要望を簡単に認めないこともあり、そのような場合は話し合いが必要です。
退職に対して揉めたりした場合でも、法律について詳しい弁護士のマネジメントを受けている業者であれば、適切な対応ができます。
弁護士にマネジメントをうけているかは、ホームページで確認するようにしましょう。
どこまで交渉することができるのか
退職する場合、人によっては有給休暇が残っており消化したいけど、上司に認めてもらえないと悩んでいる方や残業代の未払いがあるといったケースがあります。
このような場合、退職時にしっかりと解決したいところですが内容によっては非弁行為となるため、民間企業が行う退職代行サービスでは交渉ができません。
有給休暇の消化など、退職時に交渉をして欲しいといった場合には「団体交渉権」をもつ労働組合が運営する退職代行業者や弁護士に依頼するようにしましょう。
ただ辞めれたらそれでいいといった場合であれば、民間企業の退職代行業者でも問題ありません。
費用もそれぞれで違うので自分の理想の辞め方ができて費用が抑えられる業者がおすすめです。
退職成功率はどれくらいか
退職代行へ依頼しても、スムーズに退職できなければ意味がなく余計に話がこじれてしまう可能性があります。
依頼する前に退職代行の成功率を確認するようにしましょう。
成功率はホームページなどに記載してあるのですが、ここで注意すべきなのが「成功率100%」の業者です。
仮に本当だったとしても、客観的証拠がないのに断定表現をしてしまうと景品表示法に触れる可能性があるからです。
基準などは特にないのですが、なるべく高い数字の業者を選ぶようにしましょう。
ホームページに記載がないといった場合、無料相談にて聞くことができます。
安心して退職出来る!おすすめの退職代行3選
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しかしそれだけでは、安心して任せられる業者なのかどうかはっきりとはわかりませんよね。
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退職代行ニコイチの口コミ
今日、ニコイチを使って派遣を退職しました。派遣でも退職代行ですんなり退職できました。勤めていた派遣会社に電話している様子を録音したものも送ってもらえます。出勤時間の1時間前に退職代行サービスに頼んで、10分で退職ができました。あとのやり取りは全部退職代行がしてくれます。
会社との電話のやり取りの録音データまで送ってきてくれるとは、さすが「電話代行のプロ」です。音
声データは会社が退職に同意した証拠になるので、手元にあると安心できますね。
退職代行を利用する際に抑えておきたい!引き継ぎのポイント
退職代行を利用する際の引き継ぎは普通に退職するときと方法が異なります。
- 退職を決意したら直ぐに引き継ぎの準備をする
- 後任者がスムーズに作業できる状態を作る
- 後任者には連絡先を伝える
ポイント①退職を決意したら直ぐに引き継ぎの準備をする
退職代行が「退職の意思」を伝えた後に、わざわざ会社に出社して引き継ぎをする人はあまりいないでしょう。
退職代行を利用して退職するときは直接後任者に引き継ぐのではなく、
退職実行の日までに引き継ぎの資料を作成して後任者に渡せる準備をしておかなければいけません。
「退職決行日までまだ日があるし、大丈夫」と準備を怠けていると、あっという間に時間は過ぎていってしまいます。ギリギリになって慌てないように、退職を決意したら直ぐに引き継ぎの準備にとりかかりましょう。
ポイント②後任者がスムーズに作業できる状態を作る
退職代行を利用するときの引き継ぎは直接伝えたり、作業をやって見せたりすることはできません。
そのかわりに誰が見てもわかるような引き継ぎ書を作成することを心がけましょう。
引き継ぎ書に入れておきたい項目は以下の通りです。
- 業務の流れと関係性
- 社内外の業務関係者の明示・連絡先
- 資料の保管場所
引き継ぎ書は「毎日、1週間ごと、1ヵ月ごと」といった業務のタイミングや取引先別、
タスク別に分類しておくとわかりやすいです。
また具体例や図を用いて資料の内容を工夫するようにしましょう。
さらに過去に起こったトラブルやその対処法のノウハウまで添えておくと業務を全く知らない人が
担当することになっても、戸惑わずに業務ができるはずです。
ポイント③後任者には連絡先を伝える
念のため後任者には連絡先を伝えておきましょう。
どんなにわかりやすい資料を作っていたとしても、引き継いだ後に思わぬイレギュラーや
トラブルが発生するかもしれません。
元職場の上司や同僚が業務内容を知っていれば、後任者を助けることも可能です。
しかしあなたに丸投げをしていて、全く把握していない可能性もあります。そんなときの相談に対応してあげましょう。
もしあなたが退職するまでに後任者が決まっていない場合は、仲の良かった同僚にだけ
連絡先を教えておくのもいい手段です。
もちろん引き継ぎ書があれば、連絡がくる可能性はほぼありませんが、
直接引き継ぎを行わない分少しだけ保険をかけておきましょう。
退職代行では業務の引き継ぎも代行してくれる?
退職代行は依頼人に代わって会社に退職の意志を伝えてくれるサービスです。さらに退職代行サービスは業者ごとに独自のサービスをしており、引き継ぎ代行もその中の一つです。
もちろん引き継ぎ代行は、退職代行業者が会社に行って直接引き継ぎをしてくれるわけではありません。依頼者が引き継ぎ書を作成し、代行業者が会社に持っていくという形で引き継ぎを行います。そしてこの作業をもって引き継ぎを完了とし、万が一退職後に業務で「損害が起きてもその責任が依頼人に及ばない」ようにしてくれます。
ただし、先述の通り、引き継ぎ代行サービスは、交渉権を持たない非弁業者にはできませんので注意してください。
「交渉権」とは?
本文中で何度も使用した交渉権について補足します。
退職の際には「いつ辞める」「手続きはどうする」等、企業側と退職者が交渉する必要があります。しかし先述の通り、交渉権を持たない民間企業の場合、交渉すると「非弁行為」として罰せられるきまりがあります。そのため引き継ぎを含めた交渉が必要な場合には、弁護士の退職代行か、労働組合が主催するサービスを活用しましょう。
交渉権を持たない民間企業では退職者に代わって「辞めたい」「会社に行きたくない」という意思のみは代行して企業側に伝達可能です。しかし退職に必要な部分のサービスは受けられないため、きちんと清算して退職したい場合には不適切です。
OITOMAは労働組合が運営するサービスのため、交渉業務が可能です。さらに弁護士よりも安価で利用できるため、いいとこ取りのサービスと言えます。
退職代行引き継ぎのまとめ
「引き継ぎができていない」という理由で会社をなかなか退職させてもらえないということがあります。しかし引継ぎは労働者の義務ではありません。もちろんきちんと引き継ぎをすることが望ましいですができる範囲でかまいませんし、後任がいないのであれば引き継ぎ書を残しましょう。
それでもしつこい引き止めにあったり、引き継ぎのせいで退職を言いにくい状態であったりするならば退職代行サービスに依頼するのがおススメです。退職代行業者に会社との間に入ってもらって、スムーズに退職しましょう。