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会社に勤務して、社会人として経験を重ねていくと、社員をまとめる立場の「管理職」になる人も増えてきます。
しかし、実際に管理職となった後に、想定していた以上のストレスや仕事内容・仕事量から、管理職を辞めたいと考える人も少なくありません。
そこでこの記事では、管理職を辞めたいと思う6つの理由や管理職を辞めたいと思った時の5つの対処法、また実際に辞める際に確認すべき8つのポイントについて解説します。
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管理職を辞めたい、降りたいと思う人は多い?
管理職を辞めたい、管理職を降りたいと思う人は、意外と多いです。
実際に過去の「管理職向け意識調査」の結果でも、およそ7割の管理職の人が「辞めたいと思ったことがある」と回答しています。
- 管理職を辞めたい、降りたいと思う人は意外と多い
- 過去の「管理職向け意識調査」で7割の人が辞めたいと思ったことがあると回答
では、具体的にどのような理由で辞めたいと思うのでしょうか。管理職を辞めたいと思う理由について紹介していきます。
管理職を辞めたいと思う理由は6つ
管理職を辞めたいと思う理由は6つあります。それぞれの理由からストレスを感じてしまい、結果的に辞めたいと考える人がほとんどです。
では、辞めたい6つの理由について解説していきます。
1.プレッシャーの重さ
1つ目の理由は「プレッシャーの重さ」です。
管理職になるとこれまでの立場よりも、プレッシャーを感じる仕事が多くなります。
例えば、売上アップの目標達成、部下の指導育成などで、上司から常に状況報告を求められたりします。
思うような結果が出せないと、プレッシャーはどんどん増していき、ストレスを感じるようになるでしょう。
2.上司と部下の板挟み
2つ目の理由は「上司と部下の板挟み」になることです。
管理職は、上司からは経営目標を達成するための対応を要求され、部下からは現場での仕事環境の改善などの対応を要求されたりします。
- 上司から会社利益目標を達成するために人員削減が必要と対応を要求される
- 一方で、部下からは人手不足を解消して欲しいと言われる
両社の意見の妥協点を探したり、特にはつらい決断を下したり、上司と部下の板挟みになると管理職のストレスは相当なものになってしまいます。
3.能力や体力に見合わない業務量
3つ目の理由は「能力や体力に見合わない業務量」です。
部下からは、管理職は何の業務をやっているのか良く分からないと思われたりするケースも多くありますが、管理職は周りが思っている以上に多くの業務を担当しています。
また、具体的に目に見える業務以外にも、管理者として部下のモチベーションを高める役割も担っています。励ましたり、相談にのったり、時には代わりに残業分の業務を肩代わりしたりもします。
管理職は常に周りを気にかけて、全体がうまくいくように自ら考えて行動していく必要があります。
4.様々な責任
4つ目の理由は「様々な責任」です。
管理職になると様々な責任を負うことになります。例えば、部下の失敗で発生したトラブル対応も仕事の1つです。管理職は自分自身の業務に関する事だけではなく、部署全体の責任を取らなければなりません。
このように管理職の仕事は様々な責任があり、それぞれの責任も重いため、ストレスを感じる人も多くいます。
5.評価や待遇への不満
5つ目の理由は「評価や待遇への不満」です。
労働基準法第41条第2項で定められている通り、管理職には残業代が支給されません。そのため、トラブル対応などでどれだけ残業しても給与は決まった基本給のみです。
残業代が出ないので、残業せずに帰りたいと考える人も多いです。しかし、残業をしなかったことにより、業務が遅れてしまったり、トラブル解決が出来なかったりすると、管理職の責任問題となってしまいます。また、部下が残業していると、上司として先に帰りにくいと感じる人もいます。
このように管理職は残業代が支給されないため、評価と待遇が見合わないと感じる人もいるでしょう。
6.性格的に不向き
6つ目の理由は「性格的に不向き」です。
管理職は、マネジメントや部下の育成など、多方面の対応が求められます。そういった対応をやりたくないと感じる人は管理職向きではない可能性が高く、辞めたいと思うようになるのも無理がありません。
管理職よりも、1つの分野を極めたスペシャリストとして現場で活躍する方が合っている可能性もあります。
管理職を辞めたいと思っても実現しない原因
いざ管理職を辞めようと思っても、実現しないケースもあります。
具体的にどういった理由で実現できないのでしょうか。
では、管理職を辞めたいと思っても実現しない5つの原因について解説していきます。
1.周りの目
1つ目の原因は「周りの目」です。
代表的な例としては「逃げたと思われる」という後ろめたい気持ちを感じてしまうことです。管理職という立場は周りからの認知度も高いため、理由はどうあれ管理職を辞めたということで周りの反応が気になってしまうことはあるでしょう。
2.責任感の強さ
2つ目の原因は「責任感の強さ」です。
これまでお世話になった上司や部下、お客様などの信頼や期待を裏切りたくないという責任感を持っている管理職の人は、なかなか辞める決断をするこは難しいかも知れません。
責任感が強ければ強いほど、自分が管理職を辞めた後の影響や迷惑のことを考えてしまいます。そのため、罪悪感が芽生えてしまい、辞めたいという気持ちを抑えてしまう傾向にあります。
3.年収の多さ
3つ目の原因は「年収の多さ」です。
管理職は多くの場合、現場で働く一般社員と比較すると高収入です。
管理職を辞めると、収入が減り、今の生活水準を保てなくなってしまう可能性もあります。
そのため、特に家庭を持っている人であれば、子供の今後の教育費用も考えて、管理職を辞めるという決断をすぐにできない人もいるでしょう。
4.会社からの引き留め
4つ目の原因は「会社からの引き留め」です。
最近では管理職をやりたがらない社員も多くいます。しかし、管理職が不在のままだと、組織として仕事がうまく回らなくなってしまう恐れがあります。
そのため、後任の管理職候補が決まるまでは管理職を続けて欲しいと会社から引き留められる場合もあります。
これまでお世話になった会社からの引き留めによって、管理職を辞めることを考え直すという人もいるでしょう。
5.家族からの反対
5つ目の原因は「家族からの反対」です。
管理職手当をもらって、高収入の安定した生活から、一般社員になることに少なからず抵抗や不安を覚える人は多いです。また、管理職を辞めたという世間体を気にする人もいます。
そのため、家族から反対をされて、管理職を辞めるという決断をすぐにできない人もいます。
管理職を辞めたいと思った時の対処法5選
管理職を辞めたいと思っていたのに、いつまでも実現できないと、これまで以上にストレスを強く感じてしまう恐れがあります。ストレスを強く感じたまま仕事を続けるのは困難であり、決して良いことではありません。
では、管理職を辞めたい場合、どのような対処を行えば良いのでしょうか。
管理職を辞めたいと思った時の5つの対処法について解説していきます。
1.感情や状況の書き出し
1つ目の対処法は「感情や状況の書き出し」です。
まずは、今の感情を紙やノートに書き出して、管理職を辞めたいと感じたきっかけや理由を確認しましょう。
理由が明確になれば、辞める選択肢以外の解決方法が見つかるかも知れません。また、紙やノートに書き出すことで、自分には向いていないこと、責任が重すぎることが明確になった場合、このまま管理職を続けていくことはストレスが大きすぎると判断できます。
一人で考え込んで、ストレスや不安を抱えてしまっている場合は、まず相談できる相手を見つけましょう。社内の上司や同僚、家族や友人など、誰でも良いので自分の気持ちを素直に話せる相手を見つけることをおすすめします。
周りの人へ相談しにくいという場合は、セミナーや勉強会などの集まりに参加し、同じような悩みを抱えている人たちと交流を持つのも良いです。
2.退職代行を使って会社を辞める
2つ目の対処法は「退職代行を使って会社を辞める」です。
管理職として、辞める際の責任も果たすために、自ら退職の手続きを進めるのが望ましいですが、通常の退職手続きではどうにもならないケースもあります。
このような場合は、一人では悩まず、退職代行サービスを利用することも検討しましょう。または、社外に相談相手やメンターを見つけることも効果的です。
退職代行サービスを利用すれば、会社への退職に関する連絡や手続きを代行してくれるので、自分で直接話をしなくても退職手続きを完了できます。
退職代行と聞くと、少し抵抗感がある方もいるかも知れませんが、現在では年齢や会社規模を問わず、退職代行サービスは幅広く利用されています。
実際に退職代行を依頼すると費用が発生しますが、相談は無料で行えますので、自分で退職手続きを進めるのが難しいと感じた方は、一度相談してみてはいかがでしょうか。
3.働き方を変える
3つ目の対処法は「働き方を変える」です。
管理職は様々な責任を負う立場ですが、全ての責任を一人で抱え込む必要はありません。特に真面目な性格の人や心配性な性格の人ほど、一人で抱え込んでしまう傾向があります。
部下や周りの人に仕事を振るのは少し苦手と思う人もいるでしょう。でも、一人で全てを抱え込んでしまい、仕事が遅れてしまっては元も子もありません。一人で抱え込んでパンクしてしまう前に、仕事を周りの人に振る勇気を持ちましょう。
管理職は、仕事のサイクルを円滑に回すことが一番重要であり、自分で奮闘して業務を行うことではありません。
少しずつでも周りの人に仕事を振ることで、組織全体の成長にも繋がります。自分の働き方を振り返ってみて、少しずつでも働き方を改善してみましょう。
4.転職を検討する
4つ目の対処法は「転職を検討する」です。
色々と工夫したが、やはりどうしても管理職を辞めたいという場合は、転職を検討するもの1つの手段です。
一つの環境で無理して頑張り続けるよりも、新しい環境に移った方がより活躍できる可能性もあります。
転職する際の転職条件なども転職エージェントに相談すれば、色々と希望に合った会社を紹介してもらえますので、新しい環境に移りたいという人は、転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。
5.プライベートを充実させる
5つ目の対処法は「プライベートを充実させる」です。
仕事でストレスを感じている場合は、プライベートを充実させるのも効果的です。
家に仕事を持ち帰ったり、休日に出金したりするのをできるだけ避けましょう。プライベートの時間を有効的に使い、趣味や家族、友達との時間を大切にすることで心身のリフレッシュができます。
プライベートを充実させることで、仕事へのやる気も出てきて、メリハリのある充実した生活がおくれるようになるでしょう。
管理職を辞める際に確認しておきたいことは8つ
実際に管理職を辞めるとなった場合、色々と不安に思う気持ちもあるでしょう。
そういった不安を少しでも軽減するために、管理職を辞めて転職をする際に確認しておきたいポイントを事前に知っておくことが重要です。
では、管理職を辞める際に確認しておきたい8つの点について解説していきます。
1.退職を申し出るタイミング
1つ目の確認は「退職を申し出るタイミング」です。
退職の申し出は、早ければ早いほど良いですが、一般的な就業規則で決められた期間は、1か月前であることがほとんどです。
しかし、一般社員とは異なり、管理職の場合は、会社側も後任の管理職を探さないといけないため、少しでも早めに退職意思を伝えた方が良いです。取引先への案内にも余裕ができます。
- 業務の繁忙期
- 事業年度の切り替わり時期
- 重要なプロジェクトが進行している最中
管理職の場合、遅くとも2~3ヶ月前には、上司に退職の意向を伝えると良いでしょう。
2.退職理由
2つ目の確認は「退職理由」です。
ストレスを感じての退職のため、会社批判や上司批判などを言いたくなる気持ちも分かりますが、ネガティブな退職理由はそのまま伝えないということを心掛けましょう。
会社や周りの人が納得できる退職理由を用意しておくことをおすすめします。
例えば、「家族の介護が必要なため」「自身の体調不良によるため」「新しい目標が出来たため」などが代表的な退職理由です。
退職するということが周りの人に伝わった時に、無責任な人という印象を与えない退職理由を用意しておくことが望ましいです。
3.仕事の引継ぎ
3つ目の確認は「仕事の引継ぎ」です。
退職を検討し始めた段階から、引き継ぐべき業務を洗い出して、データの整理や資料作成を進めておきましょう。
実際に引継ぎを行う場合、引継ぎに掛かる期間が重要となりますので、準備している段階から引継ぎに掛かる期間も検討しておくことをおすすめします。また、現在検討中の内容や課題なども漏らさずに引き継ぐようにしましょう。
管理職が退職する場合、後任の管理職が同じような悩みを抱えて退職しないように、出来るだけ全ての情報を引き継ぐように心掛けましょう。
4.部下へのフォロー
4つ目の確認は「部下へのフォロー」です。
長い期間、管理職を務めていた場合は、これまで信頼してついてきてくれた部下たちもいるでしょう。そういった部下たちへのフォローは必ず実施しましょう。
あなたへの信頼が強い部下の場合、あなたが退職することでとても不安になってしまいます。部下がこれからの目標を失ったり、仕事へのやる気をなくしてしまわないように、一人ひとりにしっかりとフォローを行ってください。
例えば、部下の長所を褒めたり、部下の活躍に対する評価を直接伝えたりすると良いです。
あなたが退職した後も、部下が自信を持って仕事を続けられるように出来るだけ手厚いフォローを行いましょう。
5.有給休暇の消化
5つ目の確認は「有給休暇の消化」です。
有給休暇の残日数を確認し、無理の無い消化スケジュールを考えて、早めに会社と会話をしましょう。
一方的な希望を伝えるのではなく、管理職の立場として、無理の無い消化スケジュールを考えてから、会社側と交渉することが大切です。
6.退職手続きの確認
6つ目の確認は「退職手続きの確認」です。
退職する際には、退職届を提出する他にも、社員証、保険証、名刺、会社支給のパソコンや携帯電話、制服などの返却も必要となります。
反対に、退職する際に会社から受け取るものとして、年金手帳、源泉徴収票、雇用保険被保険者証、離職票などがあります。
何をいつまでに返却して、何をいつ受け取るのかを確認しておきましょう。
7.退職金の支払い確認
7つ目の確認は「退職金の支払い確認」です。
退職金の金額や支払われる時期は会社によって異なるため、事前に確認しておく必要があります。
会社によっては一時金として受け取る場合や企業年金として支払われるケースもあります。また、最近では退職金ではなく、確定拠出年金(401K)として支払われる場合もあります。
会社の退職金の制度をきちんと確認しておくことをおすすめします。
8.退職後のプラン作成
8つ目の確認は「退職後のプラン作成」です。
在職中から転職活動についてもしっかりと計画しておきましょう。
転職する際は、離職期間(ブランク)が長いと転職に不利となってしまいます。そのため、入社希望時期から逆算して、転職のスケジュールを立てておくようにしましょう。
また、退職後に資格取得をしてから転職活動をしようと考えている場合も同様です。離職期間や資格取得の期間について、きちんと計画を立てて行うことをおすすめします。
管理職を辞める際のポイントは4つ
管理職を辞める決断を固めて、事前に必要な確認もおこなった後は、4つのポイントを再確認してください。
では、最後に管理職を辞める際の4つのポイントについて解説していきます。
1.周りへの説得方法を知る
1つ目のポイントは「周りへの説得方法を知る」です。
- スムーズな退職が可能
- これまでの人間関係を今後も維持できる
- 必ず説得して、理解を得られる訳ではない
- 説得できなかった場合、更なるストレスとなる
周りへの説得方法を知ることで、これまでの人間関係を継続することができる可能性もあります。転職した後に、元の会社が顧客になってくれるケースもあります。
周りへの説得方法を知ることで、できるだけ人間関係を維持できる方法を探しましょう。
2.円満退職を目指す
2つ目のポイントは「円満退職を目指す」です。
- 退職後も会社と良好的な協力関係を築ける
- 転職先の会社から元の会社へ確認があった場合に不利益にならない
- 交渉には時間を要する場合がある
- 会社側の条件をある程度許容する必要性も出てくる
円満退職を意識して、退職日までは全力で会社に貢献することを心掛けましょう。
特に、同じ業界内で転職する場合、元の会社での評判が転職先で影響する可能性もあります。新しい環境で気持ち良く再出発するために、円満退職を目指してベストを尽くしましょう。
3.転職代行を検討
3つ目のポイントは「転職代行を検討」です。
- 会社と直接、退職の調整をしなくて良い
- 辞めたくても辞めれないという状況にならない
- 上司と顔を合わさずに辞めることができる
- サービス利用の費用が発生する
- 弁護士資格を持たない悪質な業者も存在する
- タイミングによっては、ボーナスが不支給になる可能性もある
管理職が転職する場合、スムーズな退職をおこなってから転職活動する必要があります。スムーズな退職を進めるために、退職代行サービスの利用を検討しましょう。
4.療養での退職は公的な支援を使う
4つ目のポイントは「療養での退職は公的な支援を使う」です。
- 収入の心配がないことで、しっかりと療養に集中できる
- 一定額の収入があるため、焦らず希望どおりの転職先を見つけられる
- 会社と書類のやり取りをする必要がある
- 生命保険に加入できない場合がある
療養での退職の場合、どうしてもお金の不安が出てきます。社会保険給付金(傷病手当金・失業保険)を活用すれば、お金の心配をすることなく、しっかり療養してから仕事探しができる期間を確保することができます。
療養での退職の際は、公的な支援を使うことも検討しましょう。
管理職の辞めたい問題は適切な対処法で解決を!
いかがでしたか。
管理職を辞める場合には、事前に確認する点や辞める際のポイントに気を付けることが重要です。
管理職を辞めたいと思っている人は適切な対処法で解決するようにしましょう。