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アルバイトを辞めたいと思っていても様々な理由で言い出せず、悩んでいる人も多いはずです。退職代行は依頼人に代わって退職の意志を伝えてくれるサービスです。そして正社員やアルバイトといった雇用形態に関わらず利用することができます。
この記事ではアルバイトで退職代行を利用する際のメリットや料金、注意点などを詳しく解説していきます。ぜひ最後まで読んで、退職代行の利用を検討する参考にしてください。
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アルバイトでも退職代行は利用できる?
退職代行サービスは正社員だけでなく、契約社員やパート、アルバイトなどあらゆる雇用形態にも対応しています。
正社員は雇用の期間に定めのない「無期雇用」ですが、パートやアルバイトの場合はたいてい3カ月や半年、1年といった期間の定めがあり、これを「有期雇用」といいます。有期雇用の場合原則として契約期間の途中での退職は認められませんが、条件によっては退職が可能です。
条件とは以下になります。
- 雇用主と労働者が合意している
- 雇用期間が1年以上ある(労働基準法137条)
- 1年以上既に働いているとき(労働基準法137条)
- 雇用期間は1年以内だが、雇用期間が自動更新されたとき(民法629条)
- やむを得ない事情がある(民法628条)
アルバイトで退職したい人の場合いずれかに該当していますので、退職代行を利用すれば退職することができます。
退職代行を使ってアルバイトを辞めるメリット
退職代行を使ってアルバイトを辞めるメリットは以下のようなものがあります。
- 有給を使える可能性がある
- すぐに辞められる
- 有給消化の意向も伝えてもらえる
- 直接退職を伝えずに済む
- 正社員に比べて退職代行の料金が安い
退職代行を利用すると、自分で退職を切り出すプレッシャーから解放されるだけでなく有給が取得できたり、退職書類をスムーズに受け取れたりと様々なメリットがあります。
①有給を使える可能性がある
正社員だけでなくアルバイトでも条件を満たしていれば、有給休暇の取得の権利があります。これは労働基準法第39条に定められており、会社が「うちに有給なんてない!」と言ってもそれは通用しません。
有給休暇取得は2つの条件に分かれます。
① 週30時間以上、もしくは週5日または年間217日以上の場合
勤めたから半年で10日間の有給が付与され、その後1年ごとに増えていきます。増加の上限は20日です。
勤続年数 | 6カ月 | 1年半 | 2年半 | 3年半 | 4年半 | 5年半 | 6年半 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
有給付与日数 | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
② 週30時間未満、且つ週4日以下または年間48日~216日の場合
週の所定労働時間が30時間未満、かつ週の所定労働日数が4日以下かもしくは年間48日~216日の場合、所定労働日数に応じた有給休暇は付与されます。
週間労働日 | 年間労働日 | 6カ月 | 1年半 | 2年半 | 3年半 | 4年半 | 5年半 | 6年半 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4日 | 169~216日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 14日 | 16日 |
3日 | 121~168日 | 5日 | 6日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 |
2日 | 73~120日 | 3日 | 4日 | 4日 | 5日 | 6日 | 6日 | 7日 |
1日 | 48~72日 | 1日 | 2日 | 2日 | 2日 | 3日 | 3日 | 3日 |
有給は労働者の権利です。さらに休んでいても給料が入るので消化せずに辞めてしまうと損をすることになります。
有給休暇の取得を会社に交渉するときは、労働組合か弁護士が運営元の退職代行に依頼するようにしましょう。民間企業の退職代行では会社との交渉は法律違反となります。つまり依頼人の代わりに「有給を取りたい」という希望を伝えられても、会社と交渉することができません。
② すぐに辞められる
雇用期間に定めのない場合、民法第627条で「退職を申し出てから2週間以上経てば退職できる」と認められています。退職代行が依頼人に代わって「退職の意志」を伝えてから2週間後には退職できることになります。さらにその2週間の間有給休暇の取得もしくは欠勤を伝えておけば、実質即日で退職できることになります。
一方で有期雇用の場合は雇用期間の途中に退職することはできません。しかし民法第628条で「やむを得ない事由があるときは雇用主と労働者の相談の上退職できる」と認められています。つまり「雇用主の合意」があればいつでも辞められるということになります。
ただし「無理やり辞めた場合、損害賠償できる」とも明示されているので、何も言わずに突然辞めたり、雇用主の了承を得ないまま勝手に退職したりするのは絶対に辞めましょう。退職代行を利用すれば、退職後にトラブルが発生しないよう会社に交渉してくれるので、安全に退職することができます。
③直接退職を伝えずに済む
Aさん
Bさん
普段から高圧的な態度の上司に直接退職を伝えるのはプレッシャーを感じます。また退職を伝えた後の周囲の反応が気になることもあるでしょう。しかし退職代行を利用すれば依頼主に代わって退職を伝えてくれます。
そのため自分で「辞めます」と直接伝えなくてはいけないという精神的重圧が軽減され、「引き継ぎをしてほしい」や「次が入ってくるまで待ってほしい」といった引き止めにも応じる必要がありません。さらに退職代行が退職を伝えた日から職場に行かなくてもよいので、職場や同僚の雰囲気を気にすることもないでしょう。
④正社員に比べて退職代行の料金が安い
アルバイトの退職代行の料金は正社員に比べて低く設定されている場合が多く、アルバイトの人でも安心して利用することができます。
運営元 | 正社員 | アルバイト |
---|---|---|
民間企業 | 20,000~50,000円 | 15,000~40,000円 |
労働組合 | 25,000~50,000円 | 25,000~30,000円 |
弁護士 | 50,000~100,000円 | 30,000~55,000円 |
退職代行は業者によって料金にかなりばらつきがあります。民間企業は安い傾向がありますが、交渉ができないので退職に関して交渉が必要なときは労働組合か弁護士の退職代行業者に依頼するようにしましょう。
料金も退職代行業者を選ぶ要素の一つなので、サービス内容と一緒に比較検討するようにしてください。
⑤バイトを辞めた後に必要な書類を受け取れる
バイトを辞めた後にも会社からもらわなくてはならない書類があります。
- 雇用保険…次の職場に提出する必要がある
- 源泉徴収票…年末調整や確定申告をするときに必要
何も言わずに職場を辞めると、必要な書類が会社から送られてこない可能性があります。しかし退職代行を利用すれば、書類が送られてくるまで対応してくれるので安心です。
退職代行を使ってバイトを辞めるのはどんな人?
退職代行を利用してアルバイトを辞める人は、たいていの場合上司や職場環境などに悩みを抱えています。
- 店長や社員からパワハラやセクハラを受けている
- 会社側がなかなか辞めさせてくれない
- 辞めたいと言い出しづらい
- バイトがブラック
詳しく見ていきましょう。
①店長や社員からパワハラやセクハラを受けている
店長や社員からパワハラやセクハラのようなハラスメント被害を受けていると、その人の姿を見るだけで不安になる人も多いことでしょう。
ましてや「退職の意志を伝える」となると店長や社員と1対1で話さなければならず、被害の的になる可能性もあります。そのような場合、退職を言い出すのはとても精神的なストレスがかかるはずです。
②会社側がなかなか辞めさせてくれない
飲食店などのサービス業は、十分な人員を確保しておらずギリギリの人数でシフトを回しているお店も多いです。そのような場合1人が辞めるだけでお店が回らなくなる可能性もあります。
そのため自分で退職を申し出ると、「もう少しだけいて欲しい」や「新しい人を雇うまで辞めさせられない」など説得されて働き続けなければならないということもあるでしょう。
③辞めたいと言い出しづらい
店長や社員が高圧的で辞めたいと言いづらい場合もあります。反対に新人時代にお世話になった人達に申し訳なくて、辞めたいと言いづらいこともあるはずです。また「自分が辞めたらシフトが回らなくなる」といった責任感から切り出しにくい人もいるでしょう。
どのような状況や環境でも、退職代行を利用すれば依頼主の代わりに「退職の意志」を伝えてくれるので、スムーズに退職可能です。
④バイトがブラック
ブラックバイトとはアルバイトに社員と同じ責任を押し付けたり、残業代を支払わなかったりといった悪質なバイトのことです。このようなアルバイトは深入りする前に辞めることを強くおススメします。
- 労働条件や環境が悪く、心身を壊す
- 罰金などを請求する違法業者もある
- 残業代など正当な対価が支払われない
責任を押し付けられるような悪い環境で働き続けると、体調だけでなく心も壊してしまう可能性があります。
また社員やバイトに関係なく故意でないことに関して労働者に罰金を払わせたり、理由もなく残業代を払わなかったりすることは明らかな違法行為です。違法なことを平気でしているバイト先は一刻も早く辞めるべきでしょう。
退職代行を使ってバイトを辞める際の注意点
退職代行は退職を言い出せない人達にとって大変強い味方ですが、利用する際には注意点もあります。
- 制服などの貸与物は先に返却しておく
- しっかりとした業者に依頼する
- 有給が使えるか確認しておく
利用する前に確認して、よりよい退職ができるようにしましょう。
①制服などの貸与物は先に返却しておく
会社からの貸与物の返却や私物の整理はできるものから事前に進めておきます。私物は置きっぱなしにすると会社は「個人の所有物」を勝手に処分できず、迷惑をかけることになるので最終日までに少しずつ持ち帰るようにしましょう。
また会社から支給されているものは見落としがないように、退職前までに確認しておくことが大切です。
会社からの貸与物
・名札
・制服・作業着
・会社購入の文房具、書籍
・その他備品
最終日まで使わなくてはいけないものは最終の勤務後ロッカーなどにまとめて置いておき、「返却物はロッカーにまとめています」など退職代行業者に伝えてもらいましょう。
②しっかりとした業者に依頼する
近頃は退職代行業者も多くなり、業者ごとにおこなっているサービスや対応している範囲が違います。そして残念ながらそのなかに、悪質な業者がいることも確かです。
- 退職代行実績が高いか
- 無料相談時の対応は適切か
- 連絡のレスポンスは早いか
- ホームページに依頼料などの会社の情報は掲載されているか
- オプションで追加料金取られないか
- 「非弁行為」の業者ではないか
業者との連絡を取るときはLINEがおススメです。LINEなら早く連絡ができるだけでなく、相談内容や業者の対応など全ての履歴を残すことができます。
また有給休暇の取得や最終給与の支給方法など交渉が必要なときは、「非弁業者」である民間企業ではなく「交渉権」のある労働組合か弁護士が運営元の退職代行業者に依頼しましょう。
運営元 | 退職に関する交渉 |
---|---|
民間企業 | できない |
労働組合 | できる |
弁護士 | できる |
③有給が使えるか確認しておく
有給が使えるかどうか残り日数をチェックしておきましょう。有給の残日数によっては退職の意志を伝えてから一度も会社に行かずに退職することができます。
有給休暇の取得は労働者の権利ですが、知らずに退職した場合有給は消滅します。退職した後になって権利を主張することはできません。
アルバイトの退職代行についてのよくある質問
アルバイトの人が退職代行を利用する前に寄せられる質問があります。
- バイトを辞める事はLINEで伝えていいの?
- 本当にアルバイトを辞めることができるの?
- アルバイトでも退職金がもらえるってほんと?
- アルバイトならバックれてもいい?
- バイト先から訴えられたりしないの?
それでは一つずつお答えしていきます。
バイトを辞める事はLINEで伝えていいの?
退職を伝える方法には、法律等で決まりはありませんので、LINEで退職を伝えることは全く問題ないです。
下記の記事では、バイトを辞めるときLINEでの伝え方について例文付きで紹介しています。バイトを辞める事をLINEで伝えようかなと思っている方は、併せてご覧ください。

本当にアルバイトを辞めることができるの?
正社員に比べるとアルバイトは責任が軽く引き継ぎなどの必要性も少ないため、簡単に退職することができます。正社員よりアルバイトのほうが退職代行の利用料金が低価格なのもそのためです。
だからといってどこの業者に依頼しても大丈夫というわけではないので、業者選びは慎重に行いましょう。
アルバイトでも退職金がもらえるってほんと?
実は退職金に関しては法律での規定はありません。退職金について定められているのは会社ごとの「就業規則」です。就業規則とは「雇用主と労働者のルールブック」の役目を果たすものです。退職金が出るかどうかは会社の就業規則を確認するようにしましょう。
就業規則に「退職金を支給する」と書いてあれば退職代行を利用しても退職金を受け取れますし、会社が勝手に不支給にすることはできません。
アルバイトならバックれてもいい?
アルバイトだからといってバックれていいということはありません。
- 給料が支給されない
- 退職に必要な書類が送られてこない
- 会社から損害賠償請求される
逃げたいほど辞めたくなるのは職場が原因だったとしても、バックれてしまった場合、労働者側が不利になる可能性があります。
バックれるくらいなら退職代行を利用しましょう。退職代行に依頼すれば、リスクを回避してスムーズに退職することができます。
バイト先から訴えられたりしないの?
雇用形態に関わらず「退職代行を利用したこと」が理由で、訴えられることはありません。ただしアルバイト先がなんらかの実害を被っている場合は訴えられる可能性があります。
- アルバイト先での悪ふざけ行為をSNSで公開する
- アルバイト先の機密情報を持ち出した
- アルバイト先の備品を紛失、破損させた
このようなことに心当たりがない場合には「辞めたら訴えるぞ」と言われたとしても、それは単なる脅しにすぎません。
【アルバイトでも退職代行を利用できる!料金や利用する際の注意点を解説】まとめ
店長や社員が怖かったりブラックバイトだったりすると、「退職の意志」を自分で伝えるのは難しいでしょう。
アルバイトでも退職代行に依頼すれば依頼人の代わりに「退職の意志」を伝えてくれるだけでなく、有給の取得や退職金の支給の交渉を行ってくれます。そのうえ会社の人に直接顔を合わせることなく、スムーズな退職が可能です。辞めたいのに辞められないときは気軽に退職代行に相談してみましょう。